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2015.10.09

もうすぐ5年 *長文です

マルセイユに来て、あと3か月で丸5年を迎えることになります。
このくらい時間が経つと、なんとなく「長く暮らしている」気がします。
実際はフランス語もまだまだ。私より長いフランス生活歴の人がいっぱい周りにいるので、そう言う人やフランス人の友達にも助けられて日々過ごしてます。

最近思うのですが、夫CURRYの仕事柄、家族は苦労が付きもの。できるだけ望み通りの事をさせてあげたいと思って過ごしていますが、まー、愚痴はもちろん溜まります。そういうときはうちは正直に夫に話すことで発散することにしているので、良いのですが、結婚してからこれまでの苦労を、(聞いてほしくて)人に話しても、やはり実際経験が無いと、理解してもらいにくいし、分かってもらえない事が多く、、、やっぱりこんな苦労してるのは自分だけか、と落ち込んだり、自分の選択が悪かったと諦めの気持ちになったりします。夫はその苦労を苦労だとは思っておらず、「悔しい思いをしたら、その分後で返ってくるものがある」と前向きなことを言います。

実際、本人はやりたいことをやっているので、苦労しているとは、カケラも思っていないのですが、それに付き合う奥さん(私)は、守らなくてはならない子供たちを抱えて、やはり苦労しているとしか思えないのです。

結婚して11年が経ちましたが、そのうち、落ち着いた生活を送っていたのは何年あったのかな、と思ってしまうときもありますが、今現在は、一番落ち着いた、地に足の着いた生活を送らせてもらっていると思ってます。(それもあとどれくらい続くのか?)

山あり谷ありのフランス生活を過ごしている私たちですが、最近、夫のもとに「マルセイユの就労ビザについて聞きたい」という連絡がありました。注:就労ビザはマルセイユの、とかパリの、とかではなく、フランスの、なので、どこの土地でも同じ。夫のビザはもちろん働けるビザですが、就労ビザではない。
その方、数年前に一度偶然お会いしたことがあるのですが、フランスで研修生ビザとか学生ビザを更新して何年も働いている人。どういった手続きを踏んでいるのかは分かりませんが、半分ノワール(不法就労)に足を突っ込んでいるような人であることは確かです。
その人だけを責めることはできないのですが、そういった形で職を求めている日本人はたくさんフランスにいます。

色んな考えの人がいるのは当然なのですが、不法で働くという事をもっと真剣にとらえることはできないのかな、と思います。
要は騙されているのです。雇い主に。「人間」として扱ってもらっていないのです。
そして働いている本人も法を犯しているんです。
それでも一時の仕事として、フランスで働けるなら、と働く日本人はたくさんいます。逆に「日本人はタダで働く。給料を払う必要はない(払いたくない)。」というフランス人もたくさんいます。
馬鹿にされているんです、日本人。人種差別、と、最近よくネットで目にしますが、人種差別以前に、「日本人は(法律やフランスのシステムを)知らない。真面目で良く働く。その上給料を払わなくても(修行だと言って)喜ぶ」という事をフランス人は、知っているのです。
それをそうと分からず、がむしゃらにフランスで修業しているつもりの日本人、たくさんいます。

私たちは働けるビザを取り、家族同行できるビザを取り、マルセイユに来ました。
夫にもノワールで働かないで、と言って、職を探してもらいました。“人”として、堂々と、地に足を付けて、ここで生活したかったのです。子供たちに不法滞在はさせられません。健康保険のない生活も、子供がいては、したくありませんでしたから。
もちろん、ビザを取るのは容易なことではありませんでした。
でも、夫は時間を掛けて、それを取りました。

外国で就労できるビザを取るのは本当に大変なことです。特殊な能力、資格があれば間口は広がりますが、うちのようなただのパティシエには本当に狭き門でした。

それをせずに法の(限りなく黒に近い)グレーゾーンを歩いて、「見つかったら、帰国すればいいや」「私の滞在は数年だけだからいいや」という考えの日本人に、間接的ですが、私たちは多々、迷惑を掛けられてきました。
フランス人パトロンたちに、「日本人だから、法的な手続きはしない。研修するって一筆書いて。」と言われたこともあります。子供のお小遣いのような額のお給料を提示され、「日本人にはこれしか払わない」と言われたこともあります。「ほかの(日本人の)学生や研修生だったら給料が要らない。あなたは正規のビザを持ってるから、給料を払わないといけないからダメ。」と断られたこともあります。日本人というだけで、10年キャリアがあろうと、専門学校に通う学生だろうと、彼らにとっては関係ないのです。
でも、そんな労働環境でも「雇ってもらえた!」「仕事が見つかった!」と思って働く日本人がたくさんいるのです。

もちろん、そんなパトロンたちとは本当の意味での信頼関係は築けません。

「日本人=給料払わなくても真面目に働く」、こういう形を作っていることに、私は雇い主だけが悪いとは思いません。
フランスと言う国を知らず、憧れだけで来て、軽率な気持ちで働く日本人がたくさんいるのです。

話を戻しますが、就労ビザについて教えてほしい、と言ってきた彼、私たち夫婦にとって、仲のいい友達でもないのです。助けてあげよう、手伝ってあげよう、とお互いに思える信頼関係もない仲です。
私は1度偶然、カフェで隣同士で座ったことがあるだけ。たまたま夫の知り合いでしたが、夫も2-3回くらいしか会った事ないんじゃないかな。マルセイユで働いている日本人がいる、と、どこかで聞いて、夫を訪ねてきた人でした。
そんな関係の私たちに、助けを求めるときだけこうやって連絡してくるのは、私には理解できないし、相手に迷惑かな、とか考えないんだろうな、と思います(こちらにいると、日本にいるとき以上に、そう言う人には、たくさん出会います)。

私たちが誰の助けもなく、ここまで来たとは思っていません。今も、日々、周囲に支えてもらっているし、助けてもらっています。
でも、例えば、フランス語で文章を書かなくちゃならない時でも、私は人に「書いて」と頼む前に、時間がかかっても、自分で書いてみるように心がけています。それを誰かにチェックしてもらう、とか、書き直して、とお願いするようにしています。でないと、卑怯じゃないですか?私のための文章なのに、「書いて」と丸投げして、相手には時間を使わせて、文章をあれこれ考えさせてしまって、自分は待ってたら出来上がったものが届くって…。
私はそう思ってしまうし、それが相手に対するせめてもの誠意かな、と。
そして、助けを求める相手は、私にとっては友達です。彼らが子供を預かってほしいときなどは、もちろん私は預かるし、ほかにできる手伝いもしたいと思う相手です。
お互い信頼関係があるから、お互いに助けてあげたいと思うし、手伝いたいと思うのです。
もちろん、「日本人同士」というだけで頼ってこられる場合もあります。例えば、フランスに着いて、間もなくて、知り合いがいない場合とか…。そういう場合でも、ちゃんとした意識を持って来ている人ならば、もちろん、お手伝いはします。

働くビザをきちんとした形で取った身としては、彼のような考えでは就労ビザは取れないと思っています。そんな簡単に取れないんです。
「働きたいんだったら、ビザの手続きしてやるよ」って言うフランス人もたくさんいるんです。でも、実際に手続きを始めて、余りのややこしさに投げ出して、結局フランス人を雇うというのが大体のパターンです。

私は、自分が苦労してきちゃった分だけ、甘い考えで「働きたい」って言う他の人を見るとイラッとくるのかな、と思ったりもするのですが、やっぱり、正式な形で外国で働くという事は、本当に難しいことなんだという事を、理解してほしいな、と思います。そして、安易な気持ちで不法就労することで他人に迷惑を掛けるという事も、考えてほしいなと思います。

これは料理人やパティシエの世界での話です。ほかの人たちのことは、私にはわかりません。

夢を持つことは大切なことだし、がむしゃらになる時期もあっていいと思います。夫もそうでした。今も夢を追い続けています。
でも、ビックリするような軽い気持ちで海外に出る人が多いことも事実。
しっかりと物事を深く考えて、きちんとした生活を送り、確実な人間関係を築いて、いい経験を積んでこその海外経験ではないでしょうか?

最近の私の思うことでした。長い話を読んでもらってありがとうございました。

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コメント

FROちゃん、ご無沙汰していてごめんなさい。
もうすぐ5年なんだね。
本当によく頑張っていると思う。何せ海外だもの。
無責任な人の行動のせいで、自覚ある人に迷惑が掛かる…という
スパイラル。私の周りでもあるよ。
あれって、何なのかしら?
自分でやるべきことをやっていない人は何かの弾みで上に立っても、
何が大事かが分かっていないから、ひっくり返ると思うし、実際そう
なるのを見てきた。
何で、それがそういう人達には分からないのかな???
私には理解不能です。

それに、夢を追いかける人を傍で支えることは、本当にしんどいよ。
世間一般には自分のやりたいことをしている恵まれた人と映っている
かもしれないけれど、それを支える側はね…。
他人様にはなかなか理解して貰えないから、私は母に聞いて貰って
何とかしのいで来週で丸17年になるよん。
私でもこうなんだから、FROちゃんは尚のこと。守るべき子供さん達が
いるんだもの。大変だよね。←ごめんね。私の語彙が少ないばっかりに
こういう時に最適な言葉がこれしか思いつかない…。
FROちゃんの言うことは決して間違っていないと思います。
だから、自信を持って貴女の思う道を思うように進んで行ってください。
FROちゃんは私の大事なお友達だから。←と勝手に思っています。
じゃぁね!元気でいてね。


@sakuraちゃん
こちらこそ、ごくたまにしか更新しないのに、見てくれてありがとう。
そうだよね、sakuraちゃんも常にご主人を支えて、そうし続けて、もう17年?!あの結婚式からもうそんなに経つの?早いね。
この話、つい、頭に来てバリバリ書いてしまったけど、胸の中にしまっておくべきだったかな、と後悔したりもしました。消そうかと思ったけど、sakuraちゃんがメッセージくれたから、このままにしておくわ。
先日、パリから夫の友達が来たんだけど、彼といろいろ話していて、私は自分がココで長く暮らしていくという選択をしたんだなぁとつくづく実感しちゃった。
理不尽なこともあるし、大変なこともあるんだけど、楽しみつつ頑張るしかないよね。
こうやって友達とつながっていられるネット社会にも感謝やね。
メッセージ、ありがとう!!

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